土地・不動産の生前贈与
■生前贈与
生前贈与とは、生前に誰かに対して財産を譲り渡す行為のことをいいます。生前贈与しなければ、将来相続が発生した際に、相続人にそれらの財産は相続されることになります。生前贈与において、譲り渡すことのできる財産は、現金に限られず、家や土地などの不動産も含まれています。ここでは、特に不動産の生前贈与について説明していきます。
●不動産を生前贈与するメリット・デメリット
不動産を生前贈与するメリットとして、①自由に贈与する相手を決められること②節税対策になりうることが挙げられます。相続は、「相続人」という決まった範囲の人にしか財産を引き継ぐことができません。しかし、生前贈与では、財産を渡したい人に渡すことができます。そして、あらかじめ生前贈与で相続財産を減らしておくことで、相続時にかかる相続税を減らすことが期待できます。
その一方で、デメリットとして、①贈与税が課せられるおそれがあること②贈与するにあたって費用がかかることが挙げられます。不動産の生前贈与の場合には、相続時精算課税制度という制度を用いていくことになりますが、贈与する物の金額が2,500万円を超えると、贈与税が課されてしまいます。また、不動産を生前贈与においては、登録免許税と不動産取得税を支払わなければならず、一定の費用がかかることが前提となっています。
●不動産を生前贈与する方法
不動産の生前贈与では、申請するにあたって様々な書類を作成したり、用意したりしなければなりません。ご自身での準備に不安がある場合や疑問点がある場合には、プロの司法書士に依頼することをお勧めします。
必要な書類は、不動産に関して、不動産の権利証や固定資産評価証明書、登記簿謄本などが必要です。また、贈与者に関して、印鑑登録証明書や住民票などが必要です。このほか、申請書を作成します。形式は決まっていませんが、必要事項をもれなく記載する必要があります。全ての書類が準備できたら、不動産の住所に一番近い法務局に提出してください。
以上が、不動産の生前贈与についての基本的な情報になります。書類作成や手続きなどについてご不明な点がありましたら、一度司法書士にご相談ください。
加藤司法書士法務事務所では、生前贈与に関するご相談を承っております。お困りの際には、当事務所までお気軽にお問い合わせください。
